地震や水害など、災害に備えて、愛犬を守るためにどうしたらよいでしょうか?
環境省が作成している災害時のガイドラインを元に、
いざという時の備えと災害発生時のアクション
についてまとめてみました。
でも、それだけでは危険です・・・

目次
●災害時のガイドライン
環境省のページにガイドラインが発行されています。
(平成30年10月3日更新版)
→人とペットの災害対策ガイドライン<一般飼い主編>
これを参考にすると、アクションアイテムは以下の通りです。
日頃の備え
住まいや飼養場所の防災対策
・家具の固定(落下防止、転倒防止)をする
・ガラス飛散防止対策をする(ガラス飛散防止シートなど)
・ペットの飼育場所の安全確認(ガラスの近く、塀や落下物の可能性のあるところを避ける)
・ペットの避難場所(ケージなど)の確保をする
愛犬のしつけと健康管理
・『おすわり』『待て』『おいで』などの最低限のしつけをしておく
・移動できるケージに慣らしておく(『ハウス』のしつけ)
・無駄吠え防止のしつけをしておく
・日頃から人や物音に慣れておく(社会化の促進)
・トイレのしつけをしておく
・必要なワクチンは定期的に接種する
・寄生虫駆除、ノミ・ダニ対策、フィラリアのお薬を飲ませる
・定期的なシャンプーやトリミングで清潔にしておく
・避妊・去勢手術をしておく
※これらは避難所やペットシェルターで預かってもらうために必要な事項です。
愛犬が行方不明にならないための対策
・首輪と迷子札をつけておく(動物愛護管理法による努力規定)
・鑑札、狂犬病予防注射票をつけておく(狂犬病予防法による法的義務)
・マイクロチップ(環境省による推奨。義務ではない)
愛犬用の避難用品や備蓄品の確保
(優先順位1)命・健康にかかわるもの
・ドッグフード・水(少なくとも5日分)
・薬、療法食(治療中の場合)
・ハウスとなるもの(ケージ、クレートなど)
・首輪、リード
・ペットシーツ・排泄物処理用具
・食器
(優先順位2)情報
・飼い主連絡先、その他緊急連絡先
・ペットの写真
・ワクチン接種状況、その他投薬など健康状態、係りつけ動物病院情報
(優先順位3)ペット用品
・ダオル・ブラシ
・ウェットタオル・清掃綿
・ビニール袋
・おもちゃ
・洗濯ネット
・ガムテープ・マジック
・段ボール
情報収集と避難訓練
・ハザードマップでの危険場所の把握
・ペットが受け入れ可能な指定避難所の把握
・避難場所への避難ルート、ガラス破損など危険場所の把握
・避難所への愛犬の同行が不可能になった場合の避難先の想定
家族や地域住民との連携
・家族や地域での話し合い
避難方法・役割分担を決めておく
・留守中の対処方法(犬だけが家にいて被災した場合どうするか)
緊急時の愛犬の預け先の確保をしておく
ペットの一時預け先の確保
ペット用シェルター(預かり場所)の条件を確認しておく(ワクチン接種・害虫駆除など)

●災害が発生したら
(1)自宅で愛犬と一緒に被災、避難する場合
・まずリードと首輪(鑑札・狂犬病予防注射票の装着)を装着
・小型犬はリードをつけてキャリーバッグやケージに入れる
・避難用品を持って行動する(避難場所へ)
①避難所が愛犬受け入れ可の場合
・避難所のルールに従う
・飼い主同士が協力しあい、飼育環境の維持・管理をする
②ペット受け入れ不可の場合
次のいずれかの選択となります。
・愛犬は自宅、人は避難所
・車・テント等を利用して生活する
・知人や施設にペットを預ける
・ペット受け入れ可の避難所を捜す
(2)外出時、愛犬と別々に被災
①自宅に戻って一緒に避難する
このあと上記(1)のアクションへ。
②自宅にすぐ戻れない場合の対処
・家族・知人に愛犬の保護を依頼する
・知人に依頼できない場合、自治体へ届け出をする
●実態は?
ここまでまとめたアクションは、あくまで環境省が作成した
ガイドラインです。
ガイドラインの意味は、各自治体での対策の方向を定めたものであって、
『法的な義務は何もない』わけです。
例えば、
『災害発生時に、ペットを避難所で受け入れること』
という法律はありません。
各自治体でのマニュアルなど準備状況は?
・ペットの同行避難について先進的に取り組んでいる自治体もあれば、まったく白紙の自治体もある
・ペット可か不可かは実際決まっていない避難所が多い
※ですので、実際の自分の居住地区の自治体の状況を確認しておきましょう。
災害発生時は?
・災害の現場では人命が優先されます。また、職員も被災します。
・実際の避難所は最初、大混乱です。
動物どころか、人間が命からがら助かった、という状況
※そんななかで、ペットを救うには、行政だけに頼っていてはいけません
では災害時、大切なことは?
まず人間の命が大事
・まず生き延びる
当たり前ですが、まず自身の命を守ることです。
飼い主が助かれば、あとからペットを探しに来ることもできます。
・最悪の場合、愛犬はまず置いていく必要も
そのためにも、
日頃から愛犬が身を守るハウスの確保
ハウスで待機できるしつけ
が大切です。
※とはいえ、災害が起きた際、
ペットと一緒に避難することはやはり大切なことです。
東日本大震災では、
すぐに戻れるだろうと
愛犬を自宅に残して避難した結果、
立ち入り禁止区域に指定されてしまい
迎えにいけなくなった、
というケースもありました。
無事愛犬と避難できたら
・避難所ではペットの飼い主どうしで協力する
避難所でペットと暮らすためには、
ペットの飼い主さんたちが協力しあい、
代表を立てて、責任者とうまく交渉する必要があります。
・避難所では飼い主側の主張ばかりせず、常識的に話し合う
避難所には、動物が苦手な方も、アレルギーの方も、
ご家族を亡くされた方もいるかもしれません。
そんななかで、ペットと暮らせる方法を冷静に話し合えるかが大切となります。
・避難所では飼い主さん一人ひとりの常識的なマナーも大切
犬を自由に走り回らせたり、吠え続けているのを放置するなどにより、
過去に避難所からペットは全て退去となった事例もあります。
・ペットとともに避難所で避難生活を送ることだけが選択肢ではない
車・テント等を利用したり、知人や施設にペットを預けるなど、
いざという時にどうするか、決めておきましょう。
※避難準備は非常に大切です。
避難グッズは飼っている愛犬の頭数、健康状態でも違ってきます。
また、車で生活するという想定もよいですが、
車が被災して壊れて場合は、計画倒れとなってしまいます。
大切なのは、個々の家庭の状況を踏まえて、
リアルにシミュレーションすること。
そのうえで、オリジナルのマニュアルやグッズを準備しておきましょう。
※また、日頃から近隣の方々とコミュニケーションをとっておくことは、
マニュアルや避難グッズの準備よりも大事かもしれません。
外出中に自宅が被災した場合など、
愛犬の確保や無事の確認をお願いできる近隣の人がいるかいないか、
だけでも大きな意味があるかと思います。
災害時には、食料を分け合うなど、
日頃からコミュニケーションのとれている
犬仲間どうしで助け合うことも大切なのです。

●まとめ
災害に備えた準備と災害時の対処方法について書いてみました。
愛犬を守るために
・日頃のしつけ および 予防接種などの健康管理
・首輪と迷子札など、愛犬が認識できる環境づくり
・リアルなシミュレーションによる避難グッズや避難方法の準備
・いざという場合に役立つ近隣とのコミュニケーション
といった対策をしておきましょう。
例えマニュアル通りいかなくても、
日頃の積み重ねが、
あなたとあなたの愛犬をを守るのだと思います。
私も、本記事を書くことで、
あらためて日頃の準備の大切さを認識することができました。



