犬の無駄吠えには、大きく2つ
警戒吠えと要求吠えがありますが、
要求吠え対策には、愛犬が吠えても無視すること
と言われています。
でも、無視しても改善されない、むしろ悪化する・・・
なんて経験はありませんか?
こんなときは果たしてどうすればよいのか、記事にしてみました。

目次
犬の無駄吠え対策
犬の無駄吠え対策を簡単に書くと
警戒吠え→警戒対象に慣れさせて社会化を促す
要求吠え→無視する
と言われています。
それぞれの具体的な方法については、
記事:犬の無駄吠えを直すしつけ 大きな2つの原因と対策
を参考にしてみてください。
今回は、この中で、
要求吠え対策の『無視する』について考えてみます。
犬の要求吠えが無視で改善される理由
犬が要求吠えをしたときに、飼い主がなんらかの反応をしてしまうと、
犬の要求に応えてしまったことになります。
すなわち、主導権が犬にあることになるのです。
これが、うるさい!ダメ!と𠮟ったとしてもです。
要求に反応した段階で、
主導権は犬側にある=主従関係が逆転している
ことになります。
そんな犬にとっては、
自分より下の飼い主に叱られるのは許せない行為となってしまいます。
すなわち、
飼い主さんへの不信感の元となってしまうのですね。
だから、犬の要求に対しては『無視ありき』なんです。
これは、要求吠えに限らず、犬側から何かが欲しくてしてくる『おすわり』や『お手』でも
同じことが言えます。
→参考記事:おすわり、お手などの犬のトレーニングは無駄?
では、無視ってどれくらいすればよいのでしょうか?
無視の3原則
結論を書いてしまうと、
『吠えなくなるまで無視する』
です。
こう書くと、なんだか簡単に思えるのですが、
無視の方法にも3つの原則があります。
見ない。
触らない。
話しかけない。
これが1つでもあると無視したことになりません。
でも、これを貫き通せないことが多いようですね。

留守番の訓練では?
よくある訓練で、留守番の訓練、というのがあります。
ケージやクレートに入れて大人しく待てる訓練です。
留守番が上手にできるには必要な訓練ですね。
この場合も、ケージやクレートに入れて、
出せ出せ!と要求吠えをしてきても、
泣きやむまでは無視する、
につきます。
しかし、これがなかなか・・・・うまくいかない。
例えば次のようなパターンですね。
いつまでも吠え続けるのでおやつをあげてしまう
おやつを上げれば吠えるのがやむだろうと思って
あげてしまう飼い主さんが多いようです。
でもこれって逆効果なんですね。
吠えれば飼い主さんが来てくれて、おやつもくれる・・・
そう学習してしまうのです。
ますます、吠え続けることになるでしょう。
長続きするガムなどを途中であげても、同じことです。
ガムやおもちゃなど、犬にとって暇つぶしになるものは
要求されてから与えるのでなく、
ハウスに最初から入れておきましょう。
ウンチをしたので処理をする
これはなかなか難しい問題ですが、
無視をする訓練をしている最中ではダメです。
ウンチをすれば、飼い主さんが来てくれる
と学習するのです。
無視の3原則に反しているのですね。
訓練を始める前に排泄をさせておくこと
です。
何時間も吠え続けるのでハウスから出してしまう
これは最悪です。
仮に3時間吠え続けて根負けして出したとしましょう。
これによって、次からは3時間以上は吠え続けてしまいます。
3時間吠えれば出してもらえる・・・
と学習するからです。
訓練を始めれば、一貫した姿勢で臨む。
見ない。
触らない。
話しかけない。
この3原則を徹底しましょう。
最初が肝心
一旦甘やかして育ててしまった愛犬の場合は、
訓練のハードルは上がってしまいます。
過去の学習経験から、
飼い主さんが要求に応えてくれることを
知っているからです。
ですから、そうなってしまう前に、
最初に我が家に来た時が肝心なんですね。
でも、訓練を始めると、
最初は、
ワンワン! が
次第に
キャンキャン・・ や
ヒーヒークンクン・・・
に変わっていって可哀そう、なんて根負けしてしまいそうですね。
そんな時はこう翻訳してみてください。
キャンキャン、ヒーヒークンクン → 『おらおら、早く出せよ!』
実は飼い主さんを見下しているのです。
特に、甘やかされて主導権が自分にあると考えているワンコの場合は、
そうなのだと認識しましょう。
ですので、ワンコ自身が、主導権が自分にある、と考えているうちは、
徹底的に反抗して吠え鳴き続ける・・・のです。
ですから、いくら反抗してもダメだ、と理解するまでは、徹底的に無視するしかないのですね。
そうすることで、主導権は飼い主さんにあるのだと理解させましょう。

間違ったしつけは分離不安になる
これを、可哀そうと思って、
・すぐにケージから出してあげる
・抱っこして慰めてあげる
・いつも一緒にいて、要求に応えてあげる
なんてことを繰り返していくと、
本当に分離不安の子に育ってしまいます。
分離不安とは、さみしさのあまり病気になってしまう精神状態のことです。
飼い主さんは、いつも一緒にいてあげれるとは限りません。
病気になったり、不慮の事故にあったり、
あるいは飼い主さん自身でなくとも身内の方がそうなったり、
地震・災害で離れて暮らすことになったり・・・・
そんなときに、分離不安の子は、本当に可哀そうですよね。
そうならないよう、根気よくしつけをしてあげましょう。
まとめ
犬の要求吠えの対策である、
『無視する』について書いてきました。
無視の3原則
見ない。
触らない。
話しかけない。
鳴き続ける愛犬を目の前にすると、
なかなか徹底は難しいかもしれません。
でも、これが
『いざというとき、わが子を守ることになる』
そう思って、根気よくしつけをしてあげましょう。


