犬の『待て』のしつけは、意外に重要だと知っていますか?
『お手』『お座り』と違って、『待て』からが犬のしつけの第1歩だと言われています。
『待て』の訓練は、我慢を教える第1歩だからです。
本記事では初めて『待て』を教え込む方法についてまとめてみました。
最終的には、おやつなどのご褒美がなくても『待て』ができるようにしたいですね。
本記事で、『待て』がある程度習得できたら、
記事:なぜ愛犬は待てをできないのか? 実践的な『待て』を教える方法
も合わせてご確認ください。実践的な『待て』ができるようにがんばりましょう。
目次
●犬のしつけで『待て』ができるようになるメリット
待ては、愛犬を静止させるためのしつけです。
飼い主の命令によってその場でじっとさせること、
ができれば、
愛犬の我慢強さを育てあげるための予行練習にもなります。
愛犬の我慢強さを育てることで、いろいろなメリットがあります。
・目の前のご飯を我慢できるようになる(拾い食い防止にもつながります)
・留守番の孤独に耐えることができる
・ハウスでおとなしく待てるようになる
・突発的な行動(飛びつき、飛び出しなど)を起こさないようにロックをかけれる
待て、がいつでもできる、我慢強い子に育てることは、
問題行動を制止し、事故を防止するための第1歩と言えるでしょう。
また、待てができることで、
・犬同伴のできるカフェやレストランへ行ける
・わんことお泊りできるペンションでの食堂への同伴もできる
など、愛犬との楽しい生活に広がりも期待できますよね。
●犬のしつけ 『待て』の教え方の基本方針
『待て』=静止して待つ、ということですが、
まずは、
おすわり→待て
ができるようになりましょう。
もちろん、おすわりやふせの姿勢でない状態から、
待て、と命令することで
愛犬の行動を制止することが最終的に目標となります。
そういう場合でも、おすわりの形で待つ、ことで
愛犬が落ち着いて待てる姿勢をつくり上げることが望ましいでしょう。
次に
ふせ→待て
と『ふせ』の姿勢で待てるようになれば、
さらに長時間待てるようなります。
でも、ふせがまだできなくても、
お座り→待て、はできるようにするメリットは十分ありますよ。
おすわりとふせについては以下の記事を参考にしてみてください。
おすわり→参考記事:犬のしつけ 『おすわり』ができるようになる簡単な方法
ふせ →参考記事:犬のしつけ 『ふせ』ができるようになる簡単な方法
●犬のしつけ 『待て』を教える手順1(おすわり→待て)
まずは、おすわりの状態からの待ての手順です。
(1)準備
ご褒美となるおやつを準備しましょう。
また、静かで、愛犬が訓練に集中できる環境をつくりましょう。
(2)おすわりをさせる
おすわりの状態とします。
(おやつはまだあげませんが、一旦撫でで褒めてあげます)
(3)『待て』の声かけと動作のリンク
おやつを見せながら『待て』と声をかけます。
姿勢を崩しておやつを食べようとしたら、
おやつを遠ざけて、ダメ、と軽く叱り、
再び『おすわり』と声をかけて(2)のおすわりからやり直します。
(4)できたら褒める
2秒待てるようになれば、
『よし!』と声をかけて、
おやつをあげて褒めてあげましょう。
『よし!』と声をかけてからおやつをあげることで、
『よし!』は待ての解除の意味だと学習していきます。
(5)待てる時間を伸ばす
2秒を3秒→4秒・・・と1日1秒伸ばすことを目標に、
手順(2)~(4)を繰り返します。
(6)待てをしながら犬から遠ざかる
10秒待てるようになれば、おすわり→待て、の状態から、
飼い主さんが遠ざかりながら10秒数えれるようにしていきましょう。
これも、1歩→2歩・・・と1日1歩づつ伸ばすつもりで
10歩まで遠ざかれるといいでしょう。
(7)環境を変えてみる
騒がしい環境、ほかの犬がいる環境でもできるように訓練しましょう。
また、おすわりの待ての姿勢では、
1分くらいを最終目標できるとにいいですね。
●犬のしつけ 『待て』を教える手順2(ふせ→待て)
ふせができるようになれば、
おすわりの代わりに、
ふせ→待て、
ができるように訓練してみましょう。
手順は、おすわり→待て の場合と同じです。
ふせの姿勢は、よりリラックスした姿勢ですので、
待てる時間をおすわりよりも長い、
最終的には5分以上待てるようになるといいですね。
それ以上でもできると思いますが、訓練としては、長すぎるので現実的ではありません。
●犬のしつけ 『待て』のしつけをする上での注意点
他のしつけと共通しますが、
普段から主従関係の構築を心がけていること、が大切です。
犬との主従関係の構築→参考記事:犬のしつけの基本1 主従関係構築の7つの心得
特に、ご褒美の効果を出すために、
普段から何もないのにむやみにおやつを与えたり、
しょっちゅう撫でて構い過ぎる、ということのないよう、
ご褒美にじれた状態、をつくっておくことがポイントです。
待てのしつけで
時間を伸ばす、
飼い主さんの距離を伸ばす、
という訓練は、
愛犬の我慢強さと落ち着きを育てる非常によい訓練となります。
あせらず、一歩一歩、愛犬とゲームでも楽しむ感覚で進めていきましょう。
●我が家の場合
さて、多頭飼いをしている(現在6匹、最大同時に7匹)我が家の場合ですと、
待て、
は必ず毎食事のときに1分程度はしています
(これは待てではなく、おあずけだという人もいますが(笑))。
一時、食事のときに、待てをさせずに与えていた時期があったのですが、
たくさんのわんこが一緒にいると、がっつく傾向が強くなり、
以前我慢できた子も、落ち着きがなくなってきてしまいました。
それと同時に無駄吠えも増えたように思います。
そこで、食事前やおやつの前に必ず待てをさせるようにしたところ、
無駄吠えや飛びつきなども少なくなり
落ち着きを取り戻してきたのです。
一度できるようになっても油断せず、
普段からしつけを心がけることも大切なのですね。
●犬のしつけの『待て』、は我慢を教える第1歩
忘れてはならないのは、
『待て』の訓練は、我慢を教える第1歩だということです。
訓練では、目の前におやつなどのご褒美がある状態で訓練しましたが、
あなたの愛犬は、ご褒美なしでも『待て』ができるでしょうか?
特に、愛犬の行動を制したいとき、というのは、
目の前に他の犬や見知らぬ他の人がいる、
など、平常時とは違った場面でしょう。
そんなときにも、『待て』ができるようになるにはどうすればよいでしょうか?
それは、待ての訓練だけでなく、
普段から飼い主さんと愛犬との、主従関係=信頼関係
が構築できていることが不可欠なのです。
一歩一歩、そんな関係を構築して、実践的な待てができるよう、
以下の記事も参考にしてください。
→参考記事:なぜ愛犬は待てをできないのか? 実践的な『待て』を教える方法
●まとめ
待てのしつけは、
人の社会の中で犬が一緒に暮らしていくうえで大切な
我慢のルールを教えこむことができます。
愛犬との楽しい生活や一緒に過ごす行動範囲を広げるためにも、
ぜひ、できるようにしていきましょう。
しつけ教材 イヌバーシティで学んだことが多いです。
イヌバーシティのweb講座で学ぶまでは、本当にいろいろな勘違いをしていたな、
ということばかりでした。なぜ噛みつきが簡単に治らないのか?
なぜ、散歩でリーダーウォークがうまくいかないのか?
なかなか伝わらないのかな、と思います。でもイヌバーシティの動画教材を見れば、よくポイントが理解できます。
web講座で質問すれば、
本当にきちんと説明してもらえますよ。
しほ先生やスタッフの皆さんがどこが間違っているのか解説してくれます。
愛犬家の仲間も全国から(海外からも)参加されていて、皆さん仲良しですよ。