せっかく子犬を我が家に迎えたのに、
『全然いうことを聞かないし、もう嫌!』
なんてことになっていませんか?
そんなときはどうしたらよいでしょう?
- 犬のトレーナーに預ける
- 犬のしつけ教室に通う
- 犬のしつけ教材を買って勉強する
どれももっともらしい選択師です。
このまま何も改善しないよりはどれか行動した方がいいですね。
でもその前に、初心者飼い主さんにぜひとも知っておいて欲しいことがあります。
これを知らないと、仮に上記のどれかで一時効果が出ても元に戻ってしまうでしょう。
それは、子犬との過ごし方なんです。
目次
子犬の育て方でまず知るべき犬の成長スピード
ドッグイヤーという言葉を聞いたことがありますか?
犬の成長スピードは人間の7倍、と言われたりするように、
犬の成長スピードと寿命について語られるときに使われる言葉です。
でもそうすると、
1歳の犬=人間でいえば7歳 だから、まだまだ小学生低学年か~
なんてのんきに考えるのは大きな間違いです。
なんと、最初の1年でほぼ精神的には成人に成長するんです。
(二十歳とはいわないまでも、高校生くらいでしょうか)
だから子犬は、あっという間に成長してしまうんですね。
子犬はあっという間に成長する。時間は無駄にできない。
子犬は真っ白なキャンバス
成長スピード以外の成犬との違いはもう一つあります。
子犬は真っ白なキャンバス
ということです。
成犬と子犬とでは、しつけの方法には実はあまり差がありません。
成犬だから、子犬だから、といって、特別なしつけ方法はないんです。
でも圧倒的な差は、過去に過ごした経験値の差です。
特に過去に嫌な経験、
暴力を受けた、とか、ご飯をもらえなかったとか・・・
そんな経験がある成犬の場合、どうしても人間不信に陥っていて、
飼い主さんとの信頼関係を構築するのに時間がかかってしまうんですね。
でも、真っ白なキャンパスである子犬にはそのようなことはありません。
だからこそ、子犬には良い経験をさせること。
これが大切なんですね。
真っ白なキャンバス(子犬)には良い経験をさせよう。
犬にとって良い経験とは?
ここでいう良い経験とは、人間と一緒に暮らす上で必要な経験のことです。
もし、犬が人間と暮らさずに、無人島などで犬だけの社会で暮らすならば、
ここでいう良い経験など必要はないでしょう。
好きなときに、
好きな場所で、
好きなだけおしっこをするとか(笑)
でも目指す生活はそうじゃないですよね。
だから、
子犬に良い経験をさせる=無条件にかわいがる、ではない
ということを肝に命じて愛犬に接しましょう。
具体的には、5つのポイントがあります。
子犬に良い経験をさせる5つのポイント
- 生活パターンを飼い主がコントロールする
- 人の言葉には意味があることを教える
- ふれあいは、飼い主主導
- 社会化をさせる
- 飼い主にはかなわないことを悟らせる
順番に説明していきましょう。
生活パターンは飼い主がコントロールする
具体的には次のようなことがあげられます。
- トイレのしつけをする
- 自由を与えすぎない(居場所の制約をつくる)
- ご飯の時間は飼い主が決めて規則正しく与える
これらが大切なルールだということは、逆にこれらのルールがない場合を考えれば明確でしょう。
トイレは好きな場所にする。
家の中をどこでも自由に入ることができる。
ご飯は、いつでも自由に食べられる。
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いかがでしょうか?
すなわち、人間社会で生きていくためには、守るべきルールがあることを教え込むことが大切なのです。
人間社会にはルールがあることを教え込む。
特に、トイレのしつけは、その第一歩であり、
トイレのしつけに失敗すると全てのしつけがうまくいかなくなる超重要事項です。
人の言葉には意味があることを教える
犬は言葉を話すことはできませんが、訓練すれば人間の言葉を理解することはできます。
すなわち、人とコミュニケーションを取ることができる、ということです。
だから、愛犬と接するときには、常に言葉をかけながら接するようにしましょう。
トイレのときなら『しー』
ご飯のときなら『ご飯にしよ』
してはいけないことを制するときは『ダメ』
など、言葉はできるだけ短く、常に同じ単語を繰り返す。
そうすることで、人間の言葉には意味があるのだと理解するようになります。
すると、人が自分に向かって何かを話すときに、一生懸命に聴くようになるのです。
お手やお座り・フセ・マテなどは、こうしたコミュニケーション能力にとって大切な訓練ですので、ぜひやっていきましょう。
犬も訓練次第で言葉を理解できる。コミュニケーション能力を鍛えてあげよう。
ふれあいは飼い主主導
お手やおすわりなどの訓練をするときに、ご褒美のおやつを使うことになりますが、注意が必要です。
『おやつは人間の命令に従ったときにあげるもの』
であって、
『おやつはお手をしてくれたからあげるものではない』
この違いは、人間主導なのか犬主導なのかの違いです。
すなわち、これを間違うと犬主導の関係となってしまう(主従関係の逆転)のですね。
ボール投げなど愛犬と遊ぶときも同じです。
遊びを始めるのも終わらせるのも人間が決めてください。
かわいいからと愛犬がねだるとおやつをあげる・・・あなたは愛犬になめられます。
社会化をさせる
社会化は、飼い主さんが意識して実践しないと、臆病で神経質な犬に育ちます。
警戒心が強く、他人に噛みついたり、無駄吠えをする原因となってしまうんですね。
子犬は精神的にもすぐに成長してしまうので、トイレのしつけができたら、すぐにでも外に連れだす機会をたくさんつくってあげましょう。
社会化することで、愛犬と楽しい旅行やドライブできる日々が待っていますよ。
社会化に失敗すると愛犬も飼い主も幸せになり損ねます。
飼い主にはかなわないことを悟らせる
トイレしつけから始めて、
コミュニケーションや社会化も積極的にとって、
常に人間主導で接している。
それでもなめられてしまうことがあります。
犬も成長するとともに、体も大きく、精神的にも自立心が芽生えてきます。
すると、どこかで飼い主よりも上に立とうとするものなんですね。
人間でいうと反抗期みたいなもんです。
(犬に反抗期が明確にあるかどうかは、明らかになっていませんが・・・)
そうならないために、効果的な訓練があります。ホールドスチルです。
ようは、膝の上で犬をお腹を上にして寝かしつけてホールドをする訓練です。
始めは嫌がって反抗します。
それを力づくで抑え込むことで、飼い主には敵わないことを悟らせる訓練なんです。
虐待とは違うので大丈夫です。
ぜひ取り入れましょう。
ホールドスチルは虐待じゃない、立派な訓練です。
まとめ
もう一度、子犬に接する5つのポイントをあげておきましょう。
- 生活パターンを飼い主がコントロールする
- 人の言葉には意味があることを教える
- ふれあいは、飼い主主導
- 社会化をさせる
- 飼い主にはかなわないことを悟らせる
愛犬の成長を見守りながら、人とうまく共存できる子に育ててあげましょう。
それがその子にとって、一生の宝物になるはずですから。