もともと野生では群れで行動してきたため、犬はそもそもひとりでいることが苦手です。
だから、お留守番は苦手・・・。
でも大丈夫。正しくしつけしてあげれば、お留守番もへっちゃらです。

目次
●犬の留守番のしつけとは
もともとお留守番の苦手である犬は、ひとりでいると寂しさやストレスから、さまざまな問題行動を起こしてしまいます。
そんな愛犬が、お留守番もストレスなく問題行動を起こさないようにする、それが留守番のしつけです。
●留守番中の問題行動
留守番中の問題行動の代表的なものが
吠え続ける、モノを破壊する、排泄の粗相をする・・・
といったことです。
飼主だけでなく、近隣の方々にも迷惑がかかって困ってしまいます。
また、愛犬にとっても、モノを噛んで破壊する、という行為は、
感電や誤飲、歯がボロボロになる・・・など事故となるリスクがあります。
これらの問題行動でなくとも、
食欲不振やうつ病、あるいは、反対に過剰に活動的になるなど、普段とは違った行動を取る場合もあるようです。
こういったストレスが続くと、健康や寿命にも影響がでちゃうかもしれません。
●なぜ、留守番中に問題行動をするの?
飼い主の姿が見えないことで、寂しさや不安によるストレスが原因です。
これらのストレスを感じにくいように育ててあげましょう。
●留守番できる愛犬に育てるには?
なんといっても、慣れさせること、です。
・普段からいつも飼い主さんに抱っこされて過ごす
・飼い主さんがいないときに、何か怖い思いをした(置き去りにされた経験など)
こんな感じで育てられたわんこならば、ひとりでいることが異常事態のように感じてしまいます。
ですから、
・ひとりでも安心して過ごせる場所をつくってあげる
・普段からひとりで過ごさせる時間を必ずつくる
・飼い主さんの見えない時間を徐々に長くしていく(見えない状態が普通)
・飼い主さんは姿が見えなくても必ず帰ってくるもの、と思わせるようにする
・犬がわんわん吠えたり飛びついて何かを要求してきても、無視をする(飼い主のペースに普段から合わさせる。要求しても無駄と理解させる)
というように普段から心がけて慣らしていきましょう。。
さらに、飼い主さんがいなくても、長時間遊ぶことのできるおもちゃやガム、コングのように長時間食べ続けれるおやつなどで、ひとりでも遊び続けれるようにもしておきましょう。
また、ひとりでいることがストレスになりますので、多頭飼いは多大な効果があると思います。
(実際我が家がそうなのですが・・w)
●犬の留守番の練習
それでは上記をふまえた上で、留守番の練習をしていきましょう。
ただし、留守番の練習の前に、
トイレのしつけ、おすわり、待てのしつけ、ハウスのしつけ、ができるようにしておいてください。
・トイレのしつけ →参考記事:犬のトイレのしつけ方法 2つの基本的なこと及び注意点
・おすわりのしつけ→参考記事:犬のしつけ 『おすわり』ができるようになる簡単な方法
・待てのしつけ →参考記事:犬のしつけ 『待て』ができるようになる簡単な方法
・ハウスのしつけ →参考記事:犬のしつけ 『ハウス』を簡単にできるようになる方法
(留守番の練習)
①お気に入りの場所をつくる
ハウスのしつけ でも解説しているように、お気に入りの場所をつくってあげましょう。
②ひとりでハウスで過ごさせる
ハウスをさせて、ケージの入り口を閉じておきます。
おもちゃやコングなど、愛犬が遊べるものも一緒に入れてあげましょう。
もちろん、排泄場所やお水の用意もしてあげてください。
③愛犬を置いて短時間の外出をする
最初は1分から始めます。
徐々に5分、10分・・と慣らしていきましょう。
特に愛犬には何も言わず、勝手に出て行って、勝手に帰ってくる、を繰り返します。
帰ってきたときに、わんわん吠えたり、喜んでハウスの中でぴょんぴょん暴れても、無視しておきましょう。
ハウスから出すのは、おとなしくなっているときです。
おすわりをさせて、お利口さんと褒めたりおやつをあげてから出してあげましょう。
外出から帰ってきたからハウスから出す、というわけでなく、何も脈絡なくすることです。
慣れてくると、外出から帰ってきても特に犬が何も反応しなくなるくらいに、慣らしていくのが理想的です。
④毎日1~2時間くらいの外出を繰り返す
③で慣れてきたら、買い物など、1~2時間程度の外出を毎日繰り返してみましょう。
このときも、外出前後で何も愛犬にかまわないようにしてください。
⑤さらに時間を伸ばしてみる
排泄スペースが汚れたままだと、さらにしたくなっても我慢している場合があるので、
犬の1回の留守番は食事や12時間程度までが限界と言われています。
この時間までは、徐々に伸ばしていくのがよいでしょう。
12時間以上の時間をひとりにさせるのであれば、犬預かりのサービスなどを使うのが望ましいと考えます。
また、特に夏場はエアコンをつけて熱中症にならないように気をつけてください。
人間が少し寒いと思う程度が犬には快適な温度となります。
上記の留守番の練習のポイントは、
飼い主さんの外出は、特別なことじゃなくいつものこと、
と思わせることです。
そのためにも、外出前後は、特に大げさに知らせず、普通にしていることだと思います。
でも練習して留守番に慣れてくれば、留守番のご褒美におやつをあげるのはよいと思います。
●留守番中はハウスしてもらう?
留守番の練習は、上記のようにハウスでさせるのがよいと思います。
このまま、常に留守番時はハウスとなるケージの中で過ごさせる、
というのでもよいかと思いますが、慣れてくれば、ハウスの扉はあけておいて、
自由に出入りできるようにしてもいいでしょう。
ただし、その場合は、過ごす部屋の中には、
電気コードや食べ物や誤飲してしまう可能性ののあるものなどは、
犬の手の届かないところに片づけてしまいましょう。
●我が家の場合
我が家は、最初の1~2ヵ月を除くと2匹以上が常時一緒にいる環境です。
ですので、根本的にひとりで過ごすということがほとんどありません。
留守番中は、最初は、各ケージに2匹ずつ入れて過ごしていましたが、
慣れてくるにしたがって、部屋の中でフリーでも待てるようになりました。
普段から、犬同士で遊んでいるので、われわれ飼い主の姿が見えなくなっても、
別段気にしていないのかな?と若干寂しく感じることもありました。
でも私が家の外で掃除や家の補修など用事をしていると、気がつくとみんな外に出て
私の近くで遊んでいるので、やはり、姿が見えることは安心感につながっているのかと思います。
出かけることがバレてしまうと大騒ぎします。
ドライブが大好きなので、車に乗せてもらえるのだと期待しておおはしゃぎです。
仕方がないので、『違う!お留守番!』というと、
これまた大騒ぎで自分のハウスに入って、おやつをもらうのを待っている始末ですw
ひとりでいることがないので、逆に何かの理由でひとりぼっちになるとストレスが大きいのでは、と心配にはなります。
今までひとりで過ごすことがあるのは、病院で手術のために預けたときでしょうか。
どの子もなんらかの手術を経験しています。
その場合、手術から帰ってきたときには悲壮な顔をしていて、次から病因に行くときは、
ぶるぶる震えるのが止まらなくなってしまいました。ですので、我が家の子たちは、病院が大嫌いなのです。
美容院などの預け入れも、必ず2匹づつペアでしています。
美容師さんいわく、お互い姿が見えなくなると、どこどこ、と探すようです。

●まとめ
お留守番ができるようになる練習方法について書いてみました。
でも練習して慣れてくれば、それぞれ各家庭のお留守番の方法に切り替えていけばよいのではないでしょうか。
昼間の過ごし方、夜寝るときの過ごし方・・など、
それぞれハウスでさせるのか、部屋でフリーの過ごすのか、一緒に寝るのか、
によって、愛犬生活はいろいろあってよいと思います。
心配ならば、最近はwebカメラを使って、外出先からスマホで状況を確認するのもよい方法と思います。
私も近々、挑戦してみようと考えています。
でも根本的に大事なのは、飼主さんとの間に主従関係=信頼関係が構築されていて、
愛犬がストレスを抱かない状態であることだと思います。
そうすれば、一時さみしい思いをしても、必ず飼い主さんは戻ってきてくれる、と感じてくれるでしょう。
留守番は人と生活するうえで必須です。
愛犬がストレスなく過ごせるよう練習すること、そして安心して過ごせる環境を整えてあげてくださいね。



