いっぱいのわんこに囲まれて暮らしたい。
わんこ同士も兄弟みたいに仲が良くって、
一緒にボール遊びとか、かけっことか
散歩も、ドッグランも、旅行も一緒
お昼寝だって、夜寝る時だって、みんなみんな一緒・・・
そんな犬の多頭飼い生活を夢見る人は、きっと多いことでしょう。
でも、その前に、多頭飼いでやりがちな勘違いを知っておきましょう。
わが家の事例も記事の中にありますので、参考にしてください。

目次
先住犬が寂しいはず、と思って次のわんこを飼う
『1匹だと寂しいだろう』
このように考えて2匹目以降を飼う。
もしその認識ならば、考え直したほうがいいです。
まず『先住犬は1匹だと寂しいはず』という先入観は危険です。
先住犬にしてみれば、飼い主さんが絶対的に大事なのですから、
その飼い主さんの愛情を独り占めできるはずが、
後輩犬と分け合いをしなければいけない、
あるいは
飼い主さんの愛情を取られてしまう
という不満や孤独感を抱えてストレスとなってしまうのです。
このストレスによって攻撃的な性格の子であれば、
後輩犬にかみついたり喧嘩したりするでしょう。
まだ、穏やかな性格の子であっても、
ストレスを抱え込み
病気になってしまうこともあります。
飼い主負担が減るはず、の勘違い
『他の犬がいれば、犬同士勝手に遊んでくれるから飼い主負担が減る』
これは『先住犬は1匹だと寂しいはず』
と同じ意味で、危険な勘違いです。
後輩犬が来たことで飼い主さんとの時間が減る・・・
これは先住犬にとって耐えがたいストレスとなります。
『他の犬がいれば、犬同士勝手に遊んでくれるから飼い主負担が減る』
ではなくて
『わんこが増えた分、与える愛情はその分増やさなければならない』
と考えましょう。
ストレスを抱えた犬同士が仲良くなることはありません。
ですので、個々へ愛情を与えることが大事なのです。
でも、うまく愛情を注いで
犬同士も仲良くなってくれれば
たしかに先住犬も1匹のときよりは寂しくなくなるでしょう。
例えば、仲良くなったわんこ同士であれば、
1匹で留守番するよりもストレス減って、待てる時間も長くなります。

先住犬のしつけができていないのに、次のわんこを迎える
『最初の犬が全然言うことを聞いてくれないけど、
次のわんこを飼って、一緒にしつけをしよう』
これも非常に危険な考えです。
先住犬が全然言うことを聞いてくれない
・トイレは決まったところでできない
・ハウスでじっとしていられない。
・おすわり、待て といった基本的なことができない
もし、このこのような状態であれば
飼い主と愛犬との間の主従関係はメチャクチャです。
特に、トイレのしつけは基本中の基本です。
通常、トイレのしつけの過程で、家庭犬にとって大事なこと
・アイコンタクト(名前を呼ばれると飼い主に目を合わせる)
・うまくできたときはご褒美をもらえる(嬉しい)
・うまくできなかったときには、嫌な思いをする(??られていることを認識する)
を覚え、何よりも飼い主さんへの信頼関係=主従関係が構築されていくわけです。
→参考記事:犬のトイレのしつけ方法 2つの基本的なこと及び注意点
しかし、トイレのしつけができていない、ということは
飼い主さんとの主従関係は全く構築されていないことになります。
そんな状態でもう1匹を迎えて、同じケージに入れてしつける
そんなことは不可能です。
しつけは、必ず1匹ずつ。
まずは、先住犬のしつけを徹底してください。
次の2匹目も、まずは1匹だけで
先住犬とは全く別の空間でのしつけをスタートさせましょう。
→参考記事:わんこを多頭飼いして幸せになる方法
先住犬のしつけを完璧にするまで次のわんこを飼わない(結果、期間があく)
先住犬のしつけを完璧にしてから
次の犬を迎えよう。
そう考えるのもありですが、
そうなると結果的に、次の犬を迎えるまでの期間があいてしまいます。
これは、逆に、先住犬1匹だけでの飼い主さんとの時間が長くなることで、
飼い主さんへの依存度、独占欲が強くなっていまう危険があるのです。
そうすると、後輩犬を迎えたときの先住犬のストレスが強くなってしまい、
最悪の場合、仲良くなることがありません。
では、どうしたらよいでしょうか?
私の経験では、1匹目のしつけは、最低限として
①トイレのしつけができている
(通常、子犬ならば2週間つきっきりでできるようになります)
②お座り、待て、ハウス など基本的なことができるようになる
(トイレのしつけがきるようになってから、さらに2週間程度)
この①②ができるようになるのに、順調にいって約1ヵ月ですが、
ここまで来たら2匹目を検討してもよいと思います。
この時期、1匹目のわんこは、日々、すごい勢いで成長するでしょう。
身体的なだけでなく、精神的な面もです。
毎日の飼い主さんとの時間。
いろいろな課題行動(おすわり、待てに加えて、お手・ふせ・ハウス・おいで)
そして、散歩の練習(リーダーウォークの練習)などなど。
この時期が過ぎ去ってしまう前に、
2匹目を迎えましょう。
人間でも子供同士なら、すぐに打ち解けて遊び始めますよね。
ですので、この発達段階の早い時期に2匹目を迎えると、
すんなり受け入れてくれる可能性が高いといえるでしょう。
逆にこれが、1年以上時間が空いてしまいますと、
2匹目を受け入れるのに時間がかかると覚悟が必要です。
を迎えましたが、初めての顔合わせのときから、すぐに仲良くなってくれました。また、5匹目にヨーキー(♂)を飼ってから1ヵ月後に6匹目にヨーキー(♀)
を迎えましたが、この2匹はやはり今も一番仲がよいです。特に、5匹目のヨーキー(♂)は臆病で慎重なところがあり心配しましたが、
6匹目のヨーキー(♀)をパートナーに迎えることで、
臆病な面が引っ込んで社交的になってきた、
という嬉しい効果もありました。
このように、時間を空けずに一緒に育てた子は
自然に仲よく育てることができます。

1匹目のダックス(♂)と2匹目のダックス(♀)を飼って、
2年半後に3匹目にトイプードル(♀)を迎えたときは、すごくてこずりました。
その期間が長すぎたのでしょう。
ということを繰り返したのです。
特に2匹目のダックス(♀)の攻撃的な行動は、私もびっくりするくらいでした。
という性格だったこともあるのかと思います。
一歩も引かずにひるまないという状況でした。
というくらいだったのです。
私は、あまりのことに、ある日、2匹目のダックス(♀)を激しく叱りつけました。
『お姉さんなんだから、かわいがってあげなさい!』と。
しばらくすると、この2匹目のダックス(♀)は嘔吐を繰り返すようになりました。
病院に連れて行っても原因不明で、胃薬をもらってマシになる程度でした。
ダックス2匹は私が優先的に可愛がり、
ダックスの嘔吐もなくなりました。
結果的にストレス性の嘔吐だったと獣医さんに言われています。
1つのひずめを一緒に横に並んで噛み噛みするくらいです。

後から来たわんこをすぐに先住犬と一緒にする
ここまで読んで頂ければ、しつけの面からダメだとわかって頂けるでしょう。
では、引き合わせのタイミングはどうすればよいでしょうか?
最初の引き合わせは、
先住犬のしつけができているとして、
後輩犬のトイレのしつけが終える2週間を待ってから、
ケージごしに引き合わせましょう。
この段階で、
後輩犬はまだほとんどケージの中、
先住犬はケージの外で遊ぶことができる
でしょうから、
先住犬を後輩犬のケージの周りに連れてきて、
徐々に慣れさせていく、ということをしていきましょう。
先住犬の様子を見て、過剰な興奮・威嚇などを示すようでしたら、
何度もケージ越しでの対面を繰り返すのがよいでしょう。
お互い好意的であるならば、一緒に遊ばせてみましょう。
後から来たわんこにかかりっきりになる
後から来た子をすごく可愛がる人がいますが、
これは先住犬のストレスを冗長させるだけです。
あくまで愛情は均等に。
そして、何かを一緒にするとき(ご飯やおやつなど)は
先住犬を優先して順番を守るようにしましょう。
先住犬の自尊心を傷つけないこと
と
後輩犬が先住犬を見習うようになる空気を飼い主がつくる
という効果があります。
いつもみんな一緒に行動させる
多頭飼いの問題の1つとして、
個々の子とのコミュニケーションが不足しがち
ということがあります。
意識して個々との時間をつくるようにしましょう。
散歩、ドライブなど、
ちょっとした時間1匹だけ連れ出して、
普段みんなと一緒のときとはとは違う表情を観察して、
その子の個性を理解してあげましょう。
大人しい子だと思っていたのが、
飼い主さんと2人きりだと
すごく甘えてきたり、と
普段は隠している性格を出してくれる場合があります。
他の子を一緒のときに抱えている
ストレスを解放してあげる
ということが大事なのだと思います。

ケージを1つにまとめてしまう
多頭飼いで、いくらみんな仲良くなったから、
といっても、
子犬のときから個々に育ってきたケージは
できるだけ残して、その子だけの場所をつくってあげましょう。
育ったケージでなくても
屋根付きのベッドやクレードルなど、
少し狭くて身を隠せる場所、というのは犬は大好きです。
いくつか置いて、お気に入りの場所を選べるようにしてあげましょう。
おねだり上手・甘え上手な子を優先してしまう
これまでも述べてきたように
・愛情は均等に(でもちょっぴり先住犬をたててあげましょう)
・順番は先住犬から優先的に
・時には個々の子と飼い主さんとの2人だけの時間を作ってあげる
を心がけながら、
楽しい多頭飼いライフを送りましょう。
わが家の6匹のわんこ達は、私のすぐ続きの隣の部屋で
布団の上でみんなで寝転んでいます。
少し動く気配がすると
愛らしいまなざしを投げてくれます。
いつ仕事が終わって遊んでくれるのかなと、


